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マンションリノベのバリアフリー
こんにちは。
今回は少し前に工事をさせていただきましたマンションのリノベーション工事。特にバリアフリーについてです。
工事内容は間仕切壁の変更とキッチンやバスルーム、洗面室、トイレ等の水周り全ての変更など、ほぼ全ての項目の工事となりました。
中でも各部屋の全て段差を解消するというご要望でした。
工事前が下の写真です。
洗面室からバスルームの間には100mm程度の段差があります。 廊下から洗面室の間には30mm以上の段差があります。
この段差を解消しなければなりませんでした。一番の問題点は床下にある給排水設備の配管です。
これらは特に排水パイプですが、決められた基準の勾配をとる必要があります。 そう、水が滞りなく流れるための傾斜ですね。その傾斜を確保するためには床下に、ある程度のスペースが必要なんです。どの程度必要かは各設備(トイレやバス等)の排水位置によって変わるんです。
マンションにはパイプスペースといって上下階をつなぐ縦の配管が通っています。これに排水と給水の配管を繋げます。 このパイプスペースの位置とバスの排水の位置が離れていればそれだけ勾配が必要になり、床下の有効高さスペースが必要になってくるのです。
マンションの場合、初めから段差が無いようにちゃんと効率よく設計されています。 ですので、今回のような改修工事では水周りのほとんどを入替えるものでなければ大胆な配管ルート変更もできませんので、さらなる段差の解消はとても難しいのです。(長い説明になりました。。)
そして今回は何だかんだで段差を解消する事ができました。
解体をしたのが以下です。
左がバスルーム、中央が洗面室、右に洗濯パンです。
そして無事に完成したのがこれです。
廊下から洗面室は完全にフラット。 洗面室からバスルームはあえて10mmほど段差を設けています。
10mmの段差はバスルームの水が流れてこないようにではなく、バスマットがずれて中に入らないようにする為に設けました。
バスルームはユニットバスに変更されて水返しの付いた逆流しないタイプを選んでいます。
こうするとバスマットが中に入り込んで扉に挟まる、もしくは濡れてしまうなどが無くなるのです。
ちょっとした事ですが、とても大事な気遣いですね。
その他の完成写真は施工事例:住宅/マンション (M邸) に掲載していますのでご覧ください。
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